でかい月だな

でかい月だな

でかい月だな

宇宙的スケールの青春小説。満月の夜、友人に崖から蹴り落とされた「ぼく」。命は助かったが、右足に大怪我を負う。そんな「ぼく」の前に、二人の変人科学オタク・中川と邪眼を持つオカルト少女・かごめ、そして「やつら」が現れる…。

唐突に「もう死のうと思う」とか、どうゆう経緯でそうなったのか読者は置いてきぼり状態。途中、綾瀬は何処いったんだよ?って話の行く末が心配になったり、いろいろと至らなさが目立つ。巧くはない。なのに、何故かすごくおもしろい。独特な雰囲気がセンスある。キャベツの話とか思わず笑ってしまったし。中川がすごく良い。海野藻屑(『砂糖菓子の弾丸〜』)的変人より中川的変人が好きだな。
「協調ブーム」に言い換えずに、「いいひとブーム」はそのままの方が良かったと思う。逆にありがちになってしまったような。
でも、おもしろいんだなあ!!