手品師の帽子

手品師の帽子 (新潮文庫)

手品師の帽子 (新潮文庫)

うさぎの穴に落ちるアリスみたいに、クライツは下へ下へ落っこちながら、いろいろ空想をめぐらす。
人間は頭でものを考え、足で考えるわけではない。しかし、足が、何かどこかについていないと、考えることは、まるでばらばらで、ちっともまとまらないものだということがよくわかった。
ぼくは、安野さんのような空想家にあこがれる。