からくりからくさ

からくりからくさ (新潮文庫)

からくりからくさ (新潮文庫)

祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく日々。やさしく硬質な結界。だれかが孕む葛藤も、どこかでつながっている四人の思いも、すべてはこの結界と共にある。心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中にして―。生命の連なりを支える絆を、深く心に伝える物語。

「ーーー奇をてらった個性ではなくてね。」
人と違うこと=個性的、だと考えすぎてると思う。みんな一人ひとり違うから価値があるとか、小・中学校で自分で設定した目標への到達度で評価するとか、最近“個”をうたいすぎ。“違う”ことを押してけられて育つのだからニートだって増えるよ。自分ニ合ッタ仕事ガモット他ニアルハズダ!って。なら、上辺だけじゃない“自分”はあるのか?と。その深さが『からくりからくさ』の4人にはあるんだなあと読んでて思った。
うん、自分でもよくわからない感想。どうゆう言葉にすれば伝わるんだろ。文章にしようとするだけで、自分の中で既に矛盾してる部分がわんさか出てくるから、救いようがないと言えばその通りなんだけど。・・・がんばろ。